イラスト作成を外注で依頼するときの相場は?種類による費用を解説!

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イラストを外注で依頼すると、種類や大きさ次第で費用が大きく変わります。

イラストは一点制作するのにそれなりの時間が掛かり、時間に応じた費用が必要となります。

では、イラストの価格を左右するのは種類や大きさ、時間以外にどのような要素があるのでしょうか。

外注先によってもその相場は変動し、クライアントとしてはどれが正しい相場なのか判断が難しいのがイラストの世界です。

本記事では外注依頼する際の費用相場をイラストの種類や依頼先の違いで解説します。

明確な基準のないイラスト制作費用の世界ですが、わかりやすく解説しますから、イラスト依頼をしたい人はぜひ参考にしてください。

イラストの価格を左右する要素

イラストを依頼するにあたっては色々な要素が組み合わさり、価格もそれに応じて左右されます。

イラストの価格を左右する要素には主に次のものがあります。

  • イラストレーターの時給・日給
  • イラストの作業量・難易度
  • 相場の価格
  • クライアントの出せる予算
  • その他の細かい条件

まずイラストレーターがイラスト制作にどの程度の時間をかけるのか、時間に応じた時給・日給はいくらになるのかです。

どのようなイラストを描くのかにもよりますが、シンプルな物でも1週間、複雑なものなら2週間以上の期間を要します。

イラストレーターの時給は2000~3000円/時程度が多いため、働く時間に応じた費用が掛かると考えた方がよいでしょう。

次にイラストの作業量や難易度といった要素です。

顔だけのイラストよりも全身のイラスト、さらに背景も足せばそれだけ作業量と難易度は増加します。

そのため作業量や難易度の高いイラストは、費用もその分だけ必要となります。

フリーランスやイラスト制作会社の場合は、イラストによって料金表を設定していることが多いので、どのくらいの値段になるのか予想して相談してみてください。

イラストの料金があまりに想定と乖離していると、次の依頼をする気持ちにはならないはずです。

依頼する前にイラストの相場価格は知っておくと、依頼する際の費用の参考にできるのでおすすめです。

相場を調べる際は「日本イラストレーター協会」が提供している料金表が参考になります

そのうえで、ラフ案にも料金は発生するのか、修正で発生する料金、二次使用に関わる費用などまで依頼前に相談してみるとよいでしょう。

次に大事な要素はクライアントとしてどのくらいの予算が出せるのかです。

クライアントが個人であれ、企業であれ、予算には決まりがあります。

予算がいくらかによって、制作するイラストにも違い出てきます。

十分な予算があるならイラストも比較的自由に依頼できますが、限られた予算ならシンプルなイラストを依頼することになるでしょう。

支出可能な予算、依頼したいイラストをよく検討してから依頼することが大事です。

最後に細かな条件についてです。

背景に追加するオプション、修正回数、権利譲渡のタイミングなど料金には複合的な要素が絡み合います。

イラスト制作には明確な基準は設けられておらず、イラストレーター各自の基準に任せられている業界です。

後で料金でトラブルにならないためにも、どの部分で料金が発生するのかについて、イラスト制作前によく相談しておくことが大事です。

イラストの種類による料金相場

イラストはクライアントが必要なものを依頼してきますが、種類によって相場の価格は当然ながら異なります。

明確な基準はありませんが、種類ごとの相場はどの程度なのか紹介します。

  • ゲーム・アニメのキャラクターデザイン
  • ライトノベルや書籍の表紙や挿絵
  • SNSやサイトに使用するアイコン
  • ゲームやVTuberで使用するLive2D用イラスト
  • LINEスタンプ

ゲーム・アニメのキャラクターデザイン

まずゲームやアニメ、カードゲームなどで使用されるイラスト、キャラクターデザインについて見ていきます。

イラストレーターやデザイナーによっても価格は変動しますが、次の表の価格で請け負うことが多いです。

イラスト価格
立ち絵(B5~A4サイズ)5万円
ゲーム用イラスト(ソーシャルゲーム)キャラ+背景+差分で計10万円
ゲーム用イラスト(カードゲーム)キャラ+背景で計10万円
SDキャラクター2万円

シンプルなイラストほど価格は低めで、複雑になれば価格は高めになります。

立ち絵とはキャラクターの全身が描かれたイラストのことで、背景がないため価格も低めに抑えられます。

キャラクターイラストをゲームに使用する場合、キャラクターだけでなく背景も描き込みが必要となり、価格も上がる点は理解しましょう。

特にソーシャルゲームでは、キャラクターの立ち絵を複数パターン用意することも珍しくないため、必要枚数分の料金が発生する点には注意です。

逆にSDキャラクターは通常の立ち絵をデフォルメして描かれているため、作業量が少なく価格も低く抑えられます。

ライトノベルや書籍の表紙や挿絵

ライトノベルや書籍の表紙と挿絵についても見ていきましょう。

紙媒体に提供するイラストの場合、雑誌やパンフレット類、ライトノベルや書籍類とで価格には開きがあります。

使用媒体AランクBランクCランクDランクEランク
雑誌・パンフレット・カタログ50,000円~60,000円~80,000円~100,000円~150,000円~
単行本・文庫30,000円~40,000円~50,000円~70,000円~90,000円~
日本イラストレーター協会料金表より

日本イラストレーター協会が計算した平均的な相場は上記の価格です。

あくまで平均的な価格ですから、イラストレーターによって価格には大きな違いがあります。

一例としてライトノベルのイラスト表紙で20万円、中カラー口絵で3万円の価格で提供するイラストレーターもいるため、まさに千差万別です。

イラストレーターの知名度はもちろん、依頼するライトノベルや書籍の知名度によっても価格には差が出てきます。

相場価格とイラストレーターの実力なども加味して、依頼の価格は検討してみてください。

SNSやサイトに使用するアイコン

企業や個人で使用する人も多いSNSやサイトのアイコンの相場も確認します。

アイコン制作は「skeb」、「SKIMA」、「ココナラ」などのコミッションサイトで手軽に依頼できます。

コミッションサイトではプロのイラストレーターだけでなく、実力を磨きたいアマチュアも大勢登録しており、料金にも若干の違いがあります。

アイコンの相場価格は次の通りです。

種類価格
アイコン(バストアップ)5,000円~
立ち絵(全身)10,000円~
背景あり立ち絵(ヘッダー含む)20,000円~

SNSアイコンはコミッションサイトでは5,000円程度が相場です。

そして立ち絵、背景あり立ち絵と描き込みが多くなるほど価格は上がります。

コミッションサイトではイラストレーターがプロフィールで料金表を設定していることが多いので、依頼する前に料金を確認してみてください。

ゲームやVTuberで使用するLive2D用イラスト

最近のゲームやVTuberでも見かけるLive2Dイラストについて、いくらくらいが相場か見ていきましょう。

Live2Dといえばグラフィックデザイナーの領域に感じる人もいるかと思います。

実はイラストレーターが制作を担当することも多く、価格も様々です。

  • 5万円以下:イラストの制作とモデリングまで担当
  • 5万円以上:イラストの制作とモデリング、Live2Dで動作できるようになるまで担当する
  • 10万円以上:イラスト制作から動作まですべて担当

大まかな価格ですが、上記がLive2Dイラストの相場です。

イラストだけ、モデリングだけなら5万円以下で制作を依頼することもできます。

Live2Dの動作の知識がない場合には、5万円以上かけて依頼するのがおすすめです。

また10万円以上のLive2Dイラストは、Live2Dとしての動作だけでなく、イラストレーター自身が著名で依頼料が高いケースもあります。

LINEスタンプ

多くの人が利用するLINEでもよく使われる「LINEスタンプ」の相場も見ていきます。

PhotoshopやIllustratorを使用して自作する人も増えていますが、イラストレーターやイラスト制作会社にも依頼可能です。

「スタンプの制作はそれほど高くなさそう」と考えるかもしれません。

大手クラウドソーシングサイトのランサーズでは1個あたり3,000円程度で請け負っています。

では、実際の相場はどうなっているのか比較してみましょう。

依頼先価格
クラウドソーシングサイト1個あたり3,000円
フリーランス・イラストレーター50,000~100,000円
イラスト制作会社100,000~300,000円

とにかく安く完成させるならクラウドソーシングサイトがおすすめです。

次にフリーランス・イラストレーターといった個人、そしてイラスト制作会社の順に費用が高くなります。

安定した品質を求めるならイラスト制作会社がおすすめです。

早さと価格のバランスを求めるなら、個人のイラストレーターに依頼したほうがよいでしょう。

依頼する方法によって価格も違う

イラスト依頼の費用相場は種類だけでなく、依頼する方法によっても違いがあります。

イラストを主に依頼する3つの方法で、相場の違いを確認しましょう。

  • フリーランスに依頼する
  • イラスト制作会社に依頼する
  • クラウドソーシングサイトで依頼する

フリーランスに依頼する

フリーランスのイラストレーターに依頼する際は、SNSでDMを送って依頼するケース、コミッションサイトで依頼するケースが多くなっています。

特に最近はコミッションサイトが増加し、多くのイラストレーターが在籍するため多くのクライアントが利用しています。

コミッションサイトの価格に明確な基準はありませんが、キャラクターデザインが5万円以下、立ち絵は1万円~3万円程度で依頼できるイラストレーターが多いです。

SNSで探す場合にはより広く募集することができ、有名イラストレーターに依頼することも可能です。

SNSでもコミッションサイトと相場に大きな違いはありませんが、有名イラストレーターは依頼料金も高くなりやすい点は理解しておく必要があります。

有名イラストレーターは多くの人から依頼が来る都合上、多忙で高単価になる傾向があります。

制作会社よりもスピーディーな納品、費用を抑えるならフリーランスに依頼するのがおすすめです。

イラスト制作会社に依頼する

イラスト制作会社の相場は10㎝×10㎝のカットイラストで5,000~10,000円が一般的です。

モノクロかカラーかで値段は異なりますが、フリーランスのイラストレーターに依頼する場合より2倍程度の費用が掛かると想定したほうがよいでしょう。

イラスト制作会社は個人のイラストレーターに比べると、複数人で案件に取り組む分時間は掛かりますが、安定した品質が魅力です。

急ぎの仕事の場合は、通常料金よりも少し高めの「特急料金」で依頼することもできます。

シンプルなイラストでも100,000円前後掛かるため、コストと品質を秤にかけて選択してください。

クラウドソーシングサイトで依頼する

クラウドソーシングサイトは、主にフリーランスの駆け出し時代に使われることが多いサービスです。

クライアントは自分の指定した予算でイラストレーターを募集することができ、案件に応募してきたイラストレーターから好みの人を選べばよいだけです。

案件の価格も相応の額にするべきですが、より多くのイラストレーターから厳選したいならクラウドソーシングサイトがよいでしょう。

また、クラウドソーシングサイトでは案件募集だけでなく、イラストレーターに直接依頼することも可能です。

気に入ったイラストレーター、継続的な仕事を依頼したい場合に、直接依頼を打診して継続的な付き合いも続けられます。

クラウドソーシングサイトは単価としては他の2つの方法よりも安くなりやすく、新たな人材の発掘、コストを抑えた依頼を目的とするならおすすめです。

価格交渉は可能?

イラスト依頼の費用を出来るだけ抑えたい、または想定より費用が掛かるため安く済ませたい場合も見ていきましょう。

イラスト依頼はフリーランス、イラスト制作会社、クラウドソーシングのいずれかで依頼することが多いですが、実は価格交渉も可能です。

ですが、価格交渉は出来るものの限度はあるため、注意点を守りながらイラストレーターと相談してみてください。

交渉は可能だが節度は守るべき

フリーランスに依頼する場合、コミッションサイトを経由しても価格交渉は可能です。

基本的な料金はイラストレーター自身が設定していますが、イラストレーターが納得すれば価格を値下げしてもらうこともできます。

値下げしてもらうなら、まずはクライアント側から予算を伝える必要があります。

そのうえでイラストレーターが完成度をどのくらいにするか考え、相談して両者の合意があれば値下げできます。

ただし、イラストレーターもプロとして仕事を請け負うため、値下げありきで交渉するのはおすすめできません

イラストレーターが提案している料金表は、実力や作業量を加味して設定されているため、値下げの提案は節度を守って行う必要があります。

あくまで常識的な範囲での値段交渉を行うようにしてください。

あまりに安くすると質の低下につながることも

実績の少ないイラストレーターの場合、値下げ交渉をされても仕事を受けてくれる可能性があります。

その場合でも注意したいのは、値下げのし過ぎはイラストの質の低下に繋がる点です。

作業量に対して報酬が少なければ、イラストレーターも「この仕事は安いし後回しでいいか」という気持ちになります。

モチベーション低下はイラストの質に直結する可能性が高く、質を確保したいならあまり報酬を安くしない方が無難です。

相手も人間ですから、仕事へのモチベーションを低下させるような依頼の仕方は避けましょう。

まとめ

イラスト制作の相場は明確な基準がないからこそ、依頼するクライアント側にとっては悩ましい部分でもあります。

使用する媒体によってもイラストの価値は変わり、それに対応していくのは大変な作業です。

イラストレーターがイラスト制作にどれくらいのリソースを注いでいるのか、クライアント側も理解して費用相場を理解することが大事です。

そして今回は最近のアニメやゲーム、ライトノベルなど日頃からよく見かけるイラストの相場を紹介しました。

クライアントとしてイラストレーターと良好な関係を築けるような努力も必要です。

わかりやすいのが報酬という見返りの形ですから、相場に合わせた費用で依頼を出しましょう。

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